サウナ時間の目安とは?心地よく「ととのう」ための理想的なスケジュール

サウナ時間の目安とは?心地よく「ととのう」ための理想的なスケジュール
サウナ時間の目安とは?心地よく「ととのう」ための理想的なスケジュール
サウナの入り方・マナー

サウナに入るとき、どのくらいの時間をサウナ室で過ごすべきか悩んだことはありませんか。初心者の方もベテランの方も、「サウナ時間」を適切に管理することは、安全に楽しみながら最大限のリフレッシュ効果を得るために非常に重要です。体調や施設の環境に合わせて時間を調整することで、心身ともに深いリラックス状態、いわゆる「ととのう」感覚をより引き出しやすくなります。

この記事では、サウナ・水風呂・外気浴のそれぞれの目安時間から、自分の体調に合わせた時間の測り方、さらには快適に過ごすためのポイントまでを分かりやすく解説します。自分にとっての最適なリズムを見つけて、日々のサウナライフをより充実させていきましょう。無理をせず、自分のペースで楽しむためのヒントが満載です。

サウナ時間の目安はどのくらい?基本のサイクルとセット数

サウナには、サウナ室・水風呂・外気浴という一連の流れがあります。この3つの工程を1セットとし、数回繰り返すのが一般的な楽しみ方です。まずは、それぞれの工程で推奨されるサウナ時間の目安を確認していきましょう。ただし、これらはあくまで基準であり、その日の体温や気温、施設の設備によって柔軟に変えることが大切です。

サウナ室で過ごす時間の目安は8分〜12分

サウナ室に入る時間は、一般的に8分から12分程度が良いとされています。多くのサウナ室に設置されている「12分計」は、この目安を測るためにあります。まずは体を芯から温めることが目的ですが、無理をして長く居すぎるのは禁物です。座る位置(上段か下段か)によっても体感温度は大きく変わるため、その時の状況に合わせて調整しましょう。

初心者の場合は、最初から10分以上を目指す必要はありません。まずは5分程度から始め、体が温まってきたと感じたら外に出るようにしてください。重要なのは「何分耐えるか」ではなく、「体が十分に温まったか」という感覚です。背中の中心や足先まで温かさを感じられたら、それが次のステップへ進むタイミングのサインとなります。自分の鼓動が少し早まってきたと感じる程度が、無理のない範囲と言えます。

また、サウナ室の温度設定によっても適切な時間は変動します。100度を超えるような高温サウナであれば6分程度で十分な場合もありますし、80度前後のマイルドなサウナであれば15分ほどゆっくり過ごすのが心地よいこともあります。時計の針を意識しつつも、自分の皮膚のピリピリ感や呼吸のしやすさなど、身体の反応を優先して判断するようにしましょう。

水風呂に浸かる時間の目安は1分〜2分

サウナ室で温まった後に欠かせないのが水風呂です。水風呂に入る時間は、1分から2分程度が目安です。水風呂には、サウナで開いた血管を急激に収縮させ、自律神経を刺激する役割があります。入った直後は冷たく感じて息が止まりそうになるかもしれませんが、じっとしていると体の表面に「温度の羽衣(はごろも)」と呼ばれる薄い膜ができ、冷たさが和らぐ瞬間が訪れます。

水風呂から出るタイミングは、この「羽衣」を感じた後、あるいは喉の奥が少しスースーと冷たくなってきたときです。冷たすぎて痛いと感じる場合や、1分も持たない場合は、無理をせず数秒から数十秒で上がっても問題ありません。また、水風呂に入る前には必ず掛け湯やシャワーで汗を流すのがマナーです。この時、足元から徐々に水をかけて体を水温に慣らしていくと、心臓への負担を減らすことができます。

水風呂の温度も施設によってさまざまで、10度前後のいわゆる「シングル(1桁台に近い温度)」から、20度以上の初心者向け設定まであります。水温が低いほど浸かる時間は短くなり、高いほど長く浸かることができます。冷たすぎるのが苦手な方は、ぬるめのシャワーで代用しても構いません。大切なのは、サウナ室で上がった体温を適切にクールダウンさせ、次の外気浴への準備を整えることです。

外気浴・休憩の時間の目安は10分〜15分

サウナで最も重要な時間と言われるのが、水風呂の後の休憩、すなわち外気浴です。この時間は、サウナと水風呂で刺激を受けた自律神経が整い、深いリラックス状態に入る「ととのい」のメインステージです。休憩時間の目安は10分から15分程度ですが、自分の体が落ち着き、心拍数が平常時に戻るまでゆっくり過ごすのが理想的です。

水風呂から上がったら、バスタオルで体の水分をしっかり拭き取ることがポイントです。水分が残っていると、気化熱によって体が冷えすぎてしまい、リラックス効果が薄れてしまいます。椅子に深く腰掛け、目を閉じて深く呼吸をしましょう。血流が全身を巡り、頭がボーッとするような、心地よい浮遊感を感じることができれば大成功です。この静かな時間こそが、サウナの醍醐味と言えるでしょう。

外気浴のスペースがない施設では、浴室内にある椅子や、脱衣所のベンチを利用して休憩します。冬場やエアコンの効きすぎた場所では体が冷えやすいため、休憩時間を短くしたり、足湯をしながら休んだりといった工夫も有効です。周囲の騒音を気にせず、自分自身の内面と向き合うような穏やかなひとときを過ごしてください。指先までポカポカとした感覚が戻ってきたら、次のセットへ進む準備が整った証拠です。

セット数の基本は3回をベースにする

サウナ・水風呂・外気浴のサイクルを何回繰り返すかについては、3セット程度を基本にするのが一般的です。1セット目ではまだ体が十分にほぐれていなくても、2セット目、3セット目と繰り返すうちに、徐々に血管の伸縮がスムーズになり、深いリラックス効果が得られるようになります。時間が限られている時でも、できれば2セットは確保したいところです。

セット数を重ねるごとに、サウナ室での温まりやすさや、水風呂での冷え方が変化していくのに気づくはずです。しかし、4セット、5セットと無理に回数を増やす必要はありません。過度なセット数は体力を激しく消耗させ、かえって疲労感を生んでしまう原因にもなります。その日の体調や、後に控えている予定に合わせて「今日は2セットで軽めに」「今日はじっくり3セット」と柔軟に決めましょう。

また、セット間の移動だけでなく、全体の所要時間も意識しましょう。3セットを丁寧に行うと、着替えや洗体の時間を含めて1時間半から2時間ほどかかるのが一般的です。時間に追われて慌ただしくセットをこなすのでは、リラックス効果が半減してしまいます。サウナを楽しむ日は、スケジュールに余裕を持って、「サウナ時間」そのものを贅沢に楽しむ心の持ちようが、より良い体験へとつながります。

サウナ時間を決める際に意識したい「心拍数」と「体のサイン」

時計を見て機械的に時間を区切るよりも、自分自身の「体の声」を聴くことが、安全で質の高いサウナ体験への近道です。特に心拍数は、自律神経の状態を客観的に示す指標となります。ここでは、時間以外の基準でサウナを切り上げるタイミングを判断する方法について解説します。

心拍数を目安にする方法

サウナ室を出るタイミングとして、医学的にも推奨されるのが「心拍数」の管理です。一般的には、「軽い運動をした時(ジョギング程度)の心拍数」になったらサウナ室を出るのが目安とされています。具体的には、安静時の心拍数の約2倍が一つの基準です。例えば、普段の心拍数が1分間に70拍程度の人であれば、140拍前後になったら水風呂へ向かうタイミングと言えます。

最近では、サウナで利用可能なスマートウォッチや耐熱性のウェアラブルデバイスも増えており、リアルタイムで心拍数を確認することができます。デバイスがない場合でも、自分の手首で脈拍を測ったり、鼓動がドキドキと力強くなってきた感覚を意識したりするだけでも十分です。体調が優れない時は、心拍数が急激に上がりやすいため、いつもより早めに切り上げる判断材料にもなります。

心拍数による管理は、無理な我慢を防ぐだけでなく、毎回一定の負荷を体に与えることができるため、ととのいやすさを安定させるメリットがあります。数字にこだわりすぎる必要はありませんが、自分の「限界」を知るための便利なツールとして活用してみましょう。

身体が温まったサインを見逃さない

時間や心拍数以外にも、感覚的な「サイン」を意識してみましょう。サウナ室で座っていると、最初は表面が熱くなりますが、次第に体の内側から熱が込み上げてくるような感覚に変わります。背中の真ん中あたりがじわじわと熱くなり、全身から玉のような汗が吹き出してきたら、血行が促進されている証拠です。この「内側からの熱感」こそが、十分温まった重要なサインです。

また、呼吸の変化にも注目してください。入室直後は熱い空気を吸い込むのに抵抗があるかもしれませんが、体が慣れてくると深い呼吸ができるようになります。その後、再び息苦しさを感じたり、鼻を通る空気が熱すぎて不快に感じ始めたりしたら、それは体が「もう十分」と言っているサインかもしれません。汗の量には個人差があるため、汗が出にくいからといって無理に長く居続けるのは避けましょう。

さらに、指先や足先の感覚も目安になります。冷え性の方は、サウナに入っても末端がなかなか温まらないことがありますが、足先までポカポカしてきたら、全身の血管が拡張しているサインです。逆に、頭だけがのぼせて足元が冷たい状態は、血流が偏っている可能性があるため、座り方を変える(胡坐をかくなど)か、一旦退出して体を休めるようにしてください。

無理をしないための見極めポイント

サウナは健康に良いものですが、一歩間違えると脱水症状や熱中症のリスクを伴います。「今日は何分入るぞ」という目標を持つのは良いことですが、それに執着しすぎるのは危険です。少しでも「立ちくらみがする」「吐き気がする」「頭が痛い」と感じたら、たとえ入室から3分しか経っていなくても、すぐにサウナ室を出てください。我慢は美徳ではなく、リスクでしかありません。

また、自分の限界を見極めるためには、その日の体調を客観的に見つめる必要があります。寝不足の日、空腹すぎる時、あるいは食後すぐのタイミングは、血圧の変動が激しくなりやすく、サウナによる負担が大きくなります。こうした状況では、いつも通りのサウナ時間をこなそうとせず、時間を短縮したり、セット数を減らしたりする勇気を持つことが大切です。無理のない範囲で楽しむことが、長くサウナを続ける秘訣です。

「サウナで我慢比べをしない」というのは、熟練のサウナー(サウナ愛好家)ほど大切にしているルールです。周りの人が長く入っているからといって合わせる必要は全くありません。自分の体が「気持ちいい」と感じる範囲で切り上げるのが、最高のととのいへの一番の近道です。

12分計の使い方と読み方

サウナ室によくある「12分計」は、普通の時計とは少し見方が異なります。通常の時計は長い針が1分で1周しますが、12分計は「長い針が1分で1メモリ進み、12分で1周」します。秒針(通常は赤い針)が1分で1周するタイプもあり、これらを組み合わせて滞在時間を測ります。最初は戸惑うかもしれませんが、慣れると一目で「あと何分」という感覚が掴めるようになります。

12分計を使う際は、入室した瞬間の針の位置を覚えておくのがコツです。例えば、長い針が「3」の時に室に入ったなら、それが「15」まで進めば12分経過したことになります。もし赤い秒針がある場合は、まず1分間のペースを掴むのに役立ちます。視力が悪くて時計が見えにくい場合は、無理に覗き込もうとして姿勢を崩すより、自分の感覚を優先するか、砂時計が置いてあればそれを利用するのも一つの手です。

最近の施設では、デジタル式のタイマーが設置されているところもありますが、アナログの12分計には独特の趣があります。針がゆっくりと進むのを見つめながら、何も考えずに自分を無にする。そんな瞑想のような時間も、サウナ時間の楽しみの一つです。時計はあくまで補助的なものと考え、数字に縛られすぎずに、ゆったりとした時間の流れを楽しみましょう。

状況や体調に合わせたサウナ時間の調整方法

サウナを楽しむ環境は毎回同じではありません。施設の設備やその日のコンディション、さらには季節によっても最適なサウナ時間は変わります。いつでも同じ時間設定で入るのではなく、状況に合わせて柔軟に調整するテクニックを身につけましょう。これにより、どんな場面でも安定してリフレッシュできるようになります。

初心者におすすめの短い時間設定

サウナに慣れていない初心者のうちは、体が熱さや冷たさに適応する力がまだ十分に備わっていません。そのため、最初は「短時間・低負荷」から始めるのが鉄則です。サウナ室は5分〜6分、水風呂は30秒、外気浴は10分といった具合に、まずは無理なく完走できるスケジュールを組んでみましょう。これだけでも十分に血行促進の効果を実感できるはずです。

また、サウナ室での座る位置も重要です。サウナ室は階段状になっていることが多く、上段ほど温度が高く、下段ほど低くなっています。初心者はまず下段に座り、マイルドな熱さをゆっくり楽しむことから始めてください。もし下段でも熱すぎると感じたら、濡れタオルを頭に巻いたり、口元を覆ったりすることで、熱気の吸入を和らげることができます。少しずつ体を慣らしていくことで、徐々に理想的なサウナ時間を延ばしていくことができます。

休憩時間についても、初心者は長めに取ることをおすすめします。水風呂の後の血圧変動は、慣れないうちは体に負担を感じさせることがあります。椅子に座って、自分の鼓動が落ち着くまでじっくりと時間をかけて休んでください。「何セット回さなきゃ」という強迫観念を捨て、1セットだけでも心地よければそれで十分だと考える心の余裕が、サウナを好きになる秘訣です。

サウナの種類による違い

サウナにはいくつかの種類があり、それぞれに適した過ごし方があります。最も一般的な「ドライサウナ」は高温低湿度のため、肌がピリピリしやすく体感温度も高めです。一方、フィンランド式の「ロウリュ(熱した石に水をかける)」があるサウナは、湿度が上がるため体感温度が急上昇します。ロウリュが行われる際は、通常よりも早めに体が温まるため、サウナ時間を短めに切り上げるのが一般的です。

【サウナ別・滞在時間の目安】

・ドライサウナ:8分〜12分(高温なので無理は禁物)

・フィンランド式サウナ:10分〜15分(ロウリュ時は短縮)

・ミストサウナ・スチームサウナ:15分〜20分(低温なのでじっくり)

・塩サウナ:15分〜20分(塩が溶けるのを待つのがコツ)

スチームサウナやミストサウナは、温度が40度〜50度前後と低めに設定されています。その分、体に負担をかけずにじっくりと温まることができるため、20分程度の長めの滞在も可能です。塩サウナの場合は、肌に乗せた塩が体温と蒸気で溶けていく過程が重要ですので、時間をかけて汗を出し、肌をいたわるように過ごします。このように、サウナの種類に合わせて「タイマーの設定」を頭の中で切り替えるのが、通の楽しみ方です。

季節によって変わる水風呂と休憩の時間

意外と見落としがちなのが、季節による調整です。夏場と冬場では、水道水の温度や外気温が大きく異なるため、同じように入っていては体調を崩す原因になります。例えば、冬場の水風呂は水道管が冷えているため、夏場よりも数度低くなる施設が多いです。冬は水風呂に浸かる時間を短くし(30秒〜1分程度)、逆に夏場は少し長めに入ってしっかりと体の熱を取るのがバランスの良い方法です。

外気浴についても同様です。冬の露天スペースは非常に冷え込むため、裸で10分も座っていればすぐに体が冷え切ってしまいます。冬場の休憩は室内で行うか、外に出る場合はバスタオルを羽織るなどの対策をしましょう。時間は5分程度と短めにして、体が冷えすぎる前に切り上げるのがコツです。反対に、夏場は外気浴が非常に心地よい季節ですが、直射日光を避け、水分補給をこまめに行いながら、いつもより長めにゆったりと休むのがおすすめです。

季節の移ろいを感じながら、サウナ時間を微調整していくプロセスは非常にクリエイティブな作業です。「今日は風が強いから休憩は短めにしよう」「今日は暑いから水風呂を2分にしてみよう」といった自分なりのアレンジを加えることで、1年中最高のコンディションでサウナを楽しめるようになります。自然のサイクルに体を合わせていくことも、サウナが持つ健康法の一つと言えるでしょう。

サウナ時間をより快適に過ごすためのコツ

決められた時間をただ耐えるのではなく、そのひとときをいかに「快適」にするかが、満足度を大きく左右します。ちょっとしたアイテムの活用や、正しい知識を持つことで、同じ10分間でもその質は劇的に向上します。ここでは、サウナ時間を豊かにするための具体的なアドバイスを紹介します。

サウナハットやマットの活用

サウナ時間を延ばしたい、あるいは頭部を保護したい時に非常に有効なのがサウナハットです。頭部はサウナ室で最も高い位置にあり、一番熱を受けやすい場所です。熱によって頭皮や髪がダメージを受けたり、のぼせたりするのを防ぐために、ウールやコットン素材の専用帽子を被るのは非常に合理的です。ハットを被ることで、頭部の過熱を抑え、じっくりと体の芯が温まるまでサウナ室に滞在しやすくなります。

また、サウナマットの使用も快適さに直結します。施設の共用マットが濡れていて不快だったり、ベンチが熱すぎて座れなかったりすることがありますが、マイマットを持参すれば常に清潔で快適な座り心地を確保できます。折りたたみ式の軽量なマットは持ち運びも簡単です。足元に敷くことで、熱い床から足裏を守ることもできます。これらのアイテムは、自分のパーソナルスペースを確保し、サウナへの集中力を高める助けにもなります。

こうした装備を整えることは、単なるおしゃれではなく、「サウナ時間を安全に管理する」ための知恵です。特に、のぼせやすい体質の方や、髪の乾燥が気になる女性にとって、サウナハットは必須アイテムと言っても過言ではありません。自分の気に入ったデザインのアイテムを使うことで、サウナに向かうモチベーションも高まり、よりリラックスした時間を過ごせるようになるでしょう。

座る場所による温度の違いを知る

サウナ室の構造を理解することも、快適な時間管理に役立ちます。熱い空気は上へ昇る性質があるため、サウナ室の温度は「1段高くなるごとに約10度上がる」と言われています。もし10分入りたいけれど熱すぎて辛いと感じるなら、無理に上段で耐えるのではなく、中段や下段へ移動してみてください。逆に、短時間でパッと温まりたい時は最上段へ行くのが効率的です。

また、ストーブの近くも放射熱によって体感温度が高くなります。じっくりと汗をかきたい場合はストーブから少し離れた壁際がおすすめです。壁に背を向けて座ることで、壁からの輻射熱(ふくしゃねつ)を感じながら、落ち着いて自分の世界に入ることができます。逆に、入り口付近はドアの開閉のたびに冷気が入ってくるため、温度が安定しにくいという特徴があります。自分のその時の気分や体調に合わせて、ベストなポジションを探してみましょう。

座り方についても工夫ができます。ベンチに腰掛けるだけでなく、もしスペースに余裕があれば「あぐら」や「体育座り」をしてみてください。通常の座り方だと、頭と足元で温度差が生じ、足先が冷えたままになりがちです。足を座面に乗せることで、全身を同じ温度帯に置くことができ、均一に温まることが可能になります。これにより、足先が冷えて早く退出したくなるという現象を防ぐことができ、質の高いサウナ時間を確保できます。

水分補給のタイミングと重要性

サウナ時間を安全に過ごすために、最も重要なのが水分補給です。サウナ1回のセッション(3セット)で、体からは約500ml〜1Lもの水分が失われると言われています。水分が不足すると血液の粘度が高まり、血栓のリスクや脱水症状を引き起こす恐れがあります。水分補給は、サウナに入る「前・中・後」のすべてのタイミングで行うのが鉄則です。

まず、サウナ室に入る15分〜30分前にコップ1〜2杯の水を飲んでおきましょう。これにより、入室後スムーズに発汗を促すことができます。また、セット間の休憩時間にも少しずつ水分を摂ることが大切です。一度に大量に飲むのではなく、喉を潤す程度にこまめに摂取するのがコツです。冷たすぎる飲み物は内臓に負担をかけるため、常温の水やスポーツドリンク、あるいはサウナーに人気の「オロポ(オロナミンCとポカリスエットを混ぜたもの)」などが適しています。

サウナ後の水分補給は、失われたミネラルを補う絶好の機会です。ただし、アルコールは厳禁です。アルコールには利尿作用があるため、せっかく補給した水分を体外に出してしまい、重度の脱水を引き起こす危険があります。ビールを楽しむのは、サウナを完全に出て、十分な水分と食事を摂った後の楽しみに取っておきましょう。

サウナ時間を通じて得られる心身へのメリット

適切なサウナ時間を守り、正しく入浴することで、私たちの体には驚くほど多くのポジティブな変化が訪れます。単なる「熱い場所」としてのサウナではなく、心身をメンテナンスするためのツールとして捉えることで、その効果をより実感しやすくなります。ここでは、継続的なサウナ習慣がもたらす主なメリットを見ていきましょう。

自律神経のバランスが整う

現代人はストレスや不規則な生活により、自律神経が乱れがちです。サウナの熱という「極限状態」と、水風呂の冷たさという「刺激」を交互に与えることは、自律神経にとっての強力なトレーニングになります。サウナ室では交感神経が優位になり、水風呂でさらに刺激を受け、その後の外気浴で一気に副交感神経が優位に切り替わります。この強制的なオン・オフの切り替えが、自律神経の柔軟性を取り戻させてくれるのです。

自律神経が整うと、イライラが鎮まったり、落ち込んでいた気分が前向きになったりといったメンタル面での安定が得られます。また、心身の緊張が解けることで、肩こりや頭痛といった「なんとなくの不調」が改善されることも少なくありません。1セット、2セットとサウナ時間を積み重ねるごとに、脳内の雑念が消えていき、思考がクリアになっていく感覚を味わえるはずです。これはマインドフルネスや瞑想に近い効果があると言われています。

血行促進によるデトックス効果

サウナ時間の大きな恩恵の一つは、全身の血流量が劇的に増加することです。温熱刺激によって血管が拡張し、普段は滞りがちな末梢の血管まで血液がスムーズに流れるようになります。これにより、体内の老廃物や疲労物質である乳酸の排出が促されます。また、大量の発汗とともに毛穴の汚れも洗い流されるため、美肌効果や肌のターンオーバーの正常化も期待できます。

サウナによる血行促進は、運動によるものとは異なり、筋肉に大きな負荷をかけずに心肺機能を活性化できるのが特徴です。そのため、激しい運動が苦手な方でも効率よく代謝を高めることができます。定期的にサウナ時間を設けることで、冷え性の改善や、むくみの解消など、体質改善の助けにもなります。

また、血流が良くなることで、酸素や栄養素が全身の細胞に効率よく運ばれるようになります。これは内臓の働きを助け、免疫力の向上にも寄与すると考えられています。サウナから上がった後に肌がツヤツヤし、体が軽く感じるのは、まさに全身の細胞が活性化された結果なのです。日々の疲れを溜め込まないためのセルフケアとして、サウナは非常に優れた手段と言えます。

睡眠の質が向上する「黄金の眠り」

サウナに入った日の夜は、驚くほど深くぐっすりと眠れるという経験をしたことがある方は多いでしょう。これには科学的な理由があります。サウナで一時的に深部体温(体の中心の温度)を上げ、その後にゆっくりと下げていく過程で、脳が「眠りの準備」を始めるからです。深部体温が下がるタイミングで布団に入ると、自然と深い眠りに誘導され、睡眠の質が大幅に向上します。

良質な睡眠は、脳の老廃物を掃除し、記憶を整理するために不可欠です。サウナ時間を持つことで、中途覚醒(夜中に目が覚めること)が減り、朝の目覚めがスッキリとするようになります。また、サウナによる適度な疲労感も、入眠をスムーズにする助けとなります。忙しい現代人にとって、短時間で深い眠りを得られることは、何よりの贅沢と言えるかもしれません。

ただし、寝る直前の激しいサウナは避けたほうが無難です。入眠の1〜2時間前までにサウナを済ませておくのが理想的です。体がポカポカとした状態から、少しずつ体温が落ち着いていくリズムに合わせて寝支度を整えましょう。サウナ時間を上手に管理することは、翌日のパフォーマンスを最大化するための、最高のナイトルーティンになるのです。

「サウナ時間」を充実させて最高の「ととのい」を得るためのまとめ

まとめ
まとめ

サウナ時間を正しく理解し、自分の体調に合わせてコントロールすることは、安全で快適なサウナライフを送るための鍵となります。基本となる「サウナ室8〜12分、水風呂1〜2分、外気浴10〜15分」という目安を軸にしながら、その日の心拍数や体のサインに耳を傾けてみてください。決して無理な我慢はせず、心地よいと感じる範囲で楽しむことが、何より大切です。

サウナの種類や季節に合わせて調整を加えたり、サウナハットなどのアイテムを活用したりすることで、サウナ体験の質はさらに高まります。自律神経が整い、血行が促進され、深い眠りへと誘われる——。そんなサウナがもたらす素晴らしいメリットを最大限に享受するためにも、自分にとっての「黄金のリズム」を見つけていきましょう。この記事を参考に、あなただけの至福のサウナ時間を過ごしていただければ幸いです。

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