東北地方は、豊かな自然と良質な水に恵まれた、サウナ愛好家にとってまさに理想的なエリアです。近年、サウナ界のミシュランとも呼ばれる「サウナシュラン」において、東北の施設が続々とランクインしており、全国的な注目を集めています。この記事では、東北エリアで高く評価されているサウナ施設の特徴や、選出された理由を詳しく解説します。
都会の喧騒を離れ、美しい風景や澄んだ空気の中で体験する「ととのい」は格別なものです。建築美が光るデザイナーズサウナから、地域の伝統文化を融合させたエンターテインメント施設まで、東北ならではの多様な魅力が詰まっています。サウナシュラン東北のキーワードで検索している皆様へ、心からおすすめしたい至福のスポットをまとめました。
サウナシュランにランクインした東北の施設が注目される理由

サウナシュラン(SAUNACHELIN)は、毎年11月11日の「ととのえの日」に、プロサウナーたちの厳しい審査を経て発表される権威あるアワードです。東北地方の施設がこのランキングに選ばれる背景には、地域の特性を最大限に活かした圧倒的なこだわりがあります。
サウナシュランの評価基準と東北のポテンシャル
サウナシュランでは、単にサウナ室の温度が高いことや水風呂が冷たいことだけではなく、ホスピタリティや革新性、清潔感、さらにはその施設でしか味わえない唯一無二の体験が重視されます。東北地方は、豊かな森林資源や清らかな地下水といった、サウナにおいて最も重要とされる「水」と「外気浴」の環境が極めて高いレベルにあります。
特に水風呂の品質は、サウナーにとって施設の良し悪しを決める決定的な要素です。東北の多くの施設では、山々から湧き出る天然水や質の高い地下水を使用しており、肌当たりの柔らかさや冷たさの持続性が高く評価されています。また、冬場は雪に囲まれた中での外気浴という、東北ならではの極限の体験ができることも、プロサウナーたちが足を運ぶ大きな理由の一つと言えるでしょう。
さらに、近年は地域活性化の文脈でサウナが活用されるケースも増えています。地方自治体や地元の企業が協力し、廃校や歴史的建造物をリノベーションしてサウナを作るなど、ストーリー性のある施設が増えたことで、サウナシュランの審査員からも「新しい価値を提供する施設」として注目を浴びやすくなっています。
「水」と「空気」がもたらす最高の外気浴体験
東北のサウナ施設において、最大のアドバンテージは「外気浴」の質にあります。サウナでしっかりと体を温めた後、水風呂で引き締め、その後に訪れる外気浴は、ととのいのクライマックスです。東北の施設は、壮大な山々や静かな田園風景、美しい海岸線などを目の前にしたロケーションが多く、視覚的な癒やしも同時に得られます。
都会のサウナでは、ビルの屋上や限られたスペースでの外気浴が一般的ですが、東北では広大な自然の中で、澄み渡った空気を全身で受け止めることができます。森の香りが混じった風や、鳥のさえずり、川のせせらぎといった自然の音に耳を傾けながら過ごす時間は、心身の緊張を解きほぐすのにこれ以上ない環境です。このような贅沢な空間構成が、サウナシュランへのランクインを後押ししています。
また、東北の冷涼な気候は、サウナ室との温度差を際立たせ、より深いリラックス状態へと導いてくれます。真夏でも心地よい風が吹き、秋冬にはキリッとした冷気が肌を刺すような感覚は、サウナ好きにとっては最高の贅沢です。自然と一体になる感覚を味わえることが、東北サウナの真髄であり、多くのファンを惹きつけてやまない理由なのです。
伝統文化や建築美と融合した独創的なコンセプト
東北のサウナ施設がサウナシュランで高く評価されるもう一つのポイントは、その独創的なコンセプトにあります。単にサウナ室を作るだけでなく、地元の伝統文化をデザインに落とし込んだり、世界的に著名な建築家が設計に携わったりすることで、施設そのものがアート作品のような価値を持っています。
例えば、地元の祭りをテーマにしたサウナ室や、武将の兜をモチーフにした内装など、その土地の歴史やアイデンティティを感じさせる仕掛けが随所に施されています。これにより、訪れるゲストは単に入浴するだけでなく、その地域の文化を深く理解し、体験するという付加価値を得ることができます。このようなエンターテインメント性とサウナの融合は、今のサウナブームを象徴する革新的な試みです。
洗練されたデザインは、若い世代や女性サウナーを惹きつける要因にもなっています。清潔感溢れるパウダールームや、地元食材をふんだんに使ったサウナ飯(サ飯)など、トータルでの満足度を高める工夫が凝らされています。施設全体が一つの作品として完成されているからこそ、サウナシュランという高いハードルを越え、全国にその名を知らしめることができるのです。
【宮城県】スパメッツァ仙台 竜泉寺の湯(サウナシュラン2023 第4位)

宮城県仙台市にある「スパメッツァ仙台 竜泉寺の湯」は、サウナシュラン2023で全国第4位に輝いた、東北を代表するメガスパ施設です。千葉県で大人気を博したスパメッツァの2号店として誕生し、圧倒的なスケールと東北ならではのこだわりが詰まった空間として知られています。
伊達政宗をオマージュした「伊達なサウナ」の衝撃
この施設の最大の目玉は、仙台の英雄である伊達政宗の兜をモチーフにした「伊達なサウナ」です。サウナ室内に入ると、まず目を引くのが三日月型の前立てをあしらった独創的なストーブのデザインです。シックで重厚感のある黒を基調とした空間は、武士の精神を彷彿とさせるような、静寂と力強さを兼ね備えた雰囲気を演出しています。
機能面でも非常に優れており、1時間に1回行われる「独眼竜ロウリュ」は、まさに圧巻の一言です。5台のストーブが一斉に稼働し、力強い熱波が室内を包み込みます。この時のインパクトは東北最大級と言っても過言ではなく、初心者からベテランサウナーまで、多くの人を虜にしています。高い天井と広々とした段差構造により、座る位置によって好みの温度帯を選べるのも嬉しいポイントです。
熱いサウナの後は、すぐ隣に配置された冷水風呂への動線も完璧に計算されています。サウナ、水風呂、外気浴という一連の流れがスムーズに行える設計は、プロサウナーの意見を取り入れたスパメッツァならではのホスピタリティです。地域の歴史を大切にしながら、最新のサウナテクノロジーを融合させたこの空間は、まさにサウナシュラン選出にふさわしい革新的なスポットです。
3種類のサウナと多彩な水風呂で好みのととのいへ
「スパメッツァ仙台」の魅力は、伊達なサウナだけではありません。施設内には合計3種類のサウナが用意されており、その日の気分や体調に合わせて使い分けることができます。例えば「杜の香木サウナ」は、木の香りに包まれながらじっくりと汗を流せるセルフロウリュ対応のサウナで、よりマインドフルな時間を過ごしたい方に最適です。
また、ソルトサウナ(塩サウナ)も完備されており、お肌をツルツルに整えたい女性ゲストにも非常に人気があります。これらの多様なサウナ室があることで、混雑時でもストレスなく自分のペースで楽しむことが可能です。さらに、水風呂も温度設定の異なる複数の浴槽が用意されており、キリッと冷たい「シングル(水温1桁台)」から、初心者でも入りやすい温度帯まで選べる贅沢な仕様となっています。
これほどまでに選択肢が豊富な施設は、東北地方でも類を見ません。一つひとつのサウナや水風呂が妥協なく作り込まれているため、何度訪れても新しい発見と感動があります。まさにサウナのテーマパークのような充実ぶりであり、一日中いても飽きることがないのがこの施設の凄さです。家族連れやカップルでも楽しめる間口の広さも、高く評価されている理由でしょう。
東北最大級のスパエリアと「BEAMS」プロデュースの休憩スペース
サウナ以外の設備が非常に充実している点も、サウナシュランで上位に食い込んだ要因の一つです。広大な露天風呂エリアには、炭酸泉をはじめとした多彩な浴槽が並び、開放感抜群の入浴タイムを楽しめます。特に東北の冷涼な空気を感じながら浸かる炭酸泉は、血行を促進し、サウナとの相乗効果で驚くほど体がリラックスします。
さらに、休憩エリアや岩盤浴ラウンジは、ファッションブランドの「BEAMS」がプロデュースしており、非常にスタイリッシュで居心地の良い空間になっています。色とりどりのソファや個室感のある休憩スペース、数千冊の漫画や雑誌が揃ったライブラリなど、お風呂上がりの時間を豊かにする工夫が満載です。清潔感はもちろんのこと、視覚的な楽しさも追求されており、これまでのスーパー銭湯の概念を覆す洗練された雰囲気が漂っています。
食事処でも、地産地消を意識したメニューが豊富に揃っており、サウナ後の栄養補給もバッチリです。施設全体が「リラックスすること」に特化して最適化されているため、仕事の疲れを癒やしたいときや、自分へのご褒美に訪れるには最高の場所です。宮城・仙台を訪れる際は、絶対に外せないサウナの聖地と言えるでしょう。
スパメッツァ仙台 竜泉寺の湯 基本情報
住所:宮城県仙台市泉区大沢2-5-9
主な設備:伊達なサウナ、杜の香木サウナ、メディサウナ(ソルト)、シングル水風呂、超泡の湯
特徴:伊達政宗をモチーフにした独創的な演出と、圧倒的なサウナスペックを誇る東北最大級の施設。
【山形県】SHONAI HOTEL SUIDEN TERRAASSE(サウナシュラン2021 第3位)

山形県鶴岡市に位置する「SHONAI HOTEL SUIDEN TERRAASSE(スイデンテラス)」は、サウナシュラン2021で第3位を獲得した、世界も注目するデザインホテルです。「田んぼに浮かぶホテル」というコンセプトの通り、美しい水田風景と建築美が融合した唯一無二のサウナ体験が楽しめます。
建築家・坂茂氏が手掛けるアートのようなサウナ空間
スイデンテラスの最大の魅力は、プリツカー賞受賞の世界的建築家・坂茂(ばん しげる)氏が設計した、極上のデザイナーズサウナです。木材を贅沢に使用した温かみのあるサウナ室は、一般的なサウナのような閉塞感が全くありません。壁一面に広がる窓からは、刻一刻と表情を変える庄内平野の景色を眺めることができ、まるで自然の一部になって蒸されているような感覚を味わえます。
サウナ室内のベンチには、坂氏の建築の代名詞とも言える「紙管(しかん)」を模したデザインが取り入れられており、座り心地の良さと視覚的な美しさを両立させています。細部にまでこだわり抜かれた空間は、どこを切り取っても絵になるアート作品のようです。セルフロウリュを行うと、良質な木の香りと蒸気が優しく室内を満たし、深いリラックス状態へと導いてくれます。
この施設がサウナシュランで高く評価されたのは、単にデザインが良いからだけではありません。サウナとしての基本性能、すなわち温度や湿度のバランスが非常に優れている点もプロから支持されています。熱源には本格的なフィンランド式ストーブを採用しており、静寂の中で自分と向き合う贅沢な時間を過ごせます。心から落ち着ける「静」のサウナを求める人にとって、ここは理想郷と言える場所です。
水田風景と一体化する圧倒的な没入感
スイデンテラスでのサウナ体験において、最も感動的なのは水風呂と外気浴のロケーションです。露天エリアに配置された水風呂は、目の前に広がる水盤や田んぼと繋がっているかのような錯覚を覚えるインフィニティ設計になっています。水面に映る青空や夕焼け、そして風に揺れる稲穂を眺めながら冷水に身を委ねる時間は、言葉にできないほどの多幸感をもたらします。
水風呂の水質も素晴らしく、山形の清らかな天然水を使用しているため、肌にスッと馴染むような柔らかさがあります。冷たすぎず、それでいてしっかりと体が引き締まる絶妙な温度設定は、外気浴への完璧なブリッジとなります。水風呂から上がった後は、デッキチェアに腰を下ろし、庄内の澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込んでください。視界を遮るもののない広大な風景が、心身を完全に解放してくれます。
春には水が張られた鏡のような田んぼ、夏には青々と茂る稲、秋には黄金色の絨毯、そして冬には一面の銀世界。四季折々で全く異なる風景を楽しめるため、季節を変えて何度でも訪れたくなる魅力があります。自然の営みを感じながら「ととのう」体験は、まさに地方サウナならではの贅沢であり、サウナシュランがその価値を認めた理由そのものです。
宿泊と合わせて楽しむ「晴耕雨読」の滞在スタイル
スイデンテラスは宿泊施設としてのクオリティも非常に高く、サウナを旅の目的にする「サ旅」には最高の拠点となります。ホテルのコンセプトである「晴耕雨読」を体現したライブラリには、約2,000冊の本が並び、サウナの後の読書タイムを充実させてくれます。木のぬくもりを感じる客室で、静かな夜を過ごすことができるのも、日帰り施設では味わえない醍醐味です。
レストランでは、地元の農家から届く新鮮な野菜や、庄内浜で獲れた海の幸をふんだんに使った料理が楽しめます。サウナで感覚が研ぎ澄まされた後にいただく地産の食材は、驚くほど味が濃く、体中に染み渡るような美味しさです。地酒のラインナップも豊富で、山形が誇る銘酒と共に「サ飯」を満喫することができます。食事、睡眠、そしてサウナ。そのすべてが高い次元で融合しているのが、スイデンテラスの凄みです。
また、宿泊者限定の時間帯にはより落ち着いた雰囲気でサウナを利用できるため、混雑を避けてゆっくりと楽しみたい方には宿泊を強くおすすめします。自分をリセットし、明日への活力を蓄えるための場所として、これ以上の環境はありません。サウナシュラン上位常連の理由を、ぜひその身で体感してみてください。
スイデンテラスのサウナは男女入れ替え制となっているため、宿泊すれば2つの異なるサウナ(天窓のある六角形サウナと紙管サウナ)の両方を体験することが可能です。デザインの違いを楽しみながら、贅沢な時間を過ごしましょう。
【青森県】星野リゾート 青森屋「青森ねぶたサウナ」(サウナシュラン2024 ノミネート)

青森県三沢市にある「星野リゾート 青森屋」は、地域の文化を色濃く反映したユニークなサウナ施設で話題を呼んでいます。2024年には、青森県初のサウナシュランノミネート(ランクイン)を果たし、そのエンターテインメント性とクオリティの高さが証明されました。
サウナ室内に「ねぶた」が鎮座する唯一無二の世界観
「青森ねぶたサウナ」に一歩足を踏み入れると、そこには誰もが驚く光景が広がっています。なんとサウナ室の正面に、巨大で迫力満点な「ねぶた」が鎮座しているのです。このねぶたは、本物のねぶた師がこのサウナのために制作したもので、その細工の細かさと色彩の鮮やかさは、まさに芸術の域に達しています。熱い空間の中で伝統工芸を鑑賞するという、世界でも類を見ない体験が可能です。
さらに、演出も徹底されています。オートロウリュのタイミングに合わせて、サウナ室内には「ラッセーラ!」という威勢の良い祭囃子が響き渡り、照明が祭りの熱狂を思わせるように変化します。蒸気が発生する熱波と共に、まるで青森ねぶた祭の真っ只中にいるような高揚感を味わえるのが特徴です。サウナ本来の「発汗」という機能に、文化的な「感動」をプラスしたこの試みは、審査員からも非常に高く評価されました。
熱源となるストーブにも、ねぶたの武者や金魚ねぷたをモチーフにしたサウナストーンが配されるなど、細かな演出に抜かりがありません。ベンチのサウナマットには津軽藩の家紋である牡丹の花があしらわれ、壁の12分計には「跳人(はねと)」がデザインされているなど、徹底した「青森らしさ」へのこだわりが、唯一無二のブランド力となっています。ただ汗をかくだけではない、思い出に残るサウナ体験を約束してくれます。
水風呂と外気浴で味わう「みちのく」の自然
驚きのサウナ室を堪能した後は、青森の自然を活かした水風呂と外気浴が待っています。青森屋の温泉エリアは広大な池を囲むような造りになっており、サウナ後のクールダウンでもその開放感を存分に味わえます。水風呂はキリッと冷えた青森の天然水を使用しており、祭りの興奮で熱くなった体を心地よく鎮めてくれます。
外気浴スペースでは、池に浮かぶ舞台や周囲の木々を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごせます。青森の冷涼な空気は、火照った体に染み渡るような心地よさがあり、深い「ととのい」へと誘ってくれます。冬場には池に雪が積もり、幻想的な雪景色の中で外気浴を楽しむことも可能です。まさに「みちのくの冬」を全身で感じられる瞬間であり、その贅沢さは筆舌に尽くしがたいものがあります。
このような優れた外部環境があるからこそ、内装のユニークさがさらに引き立ちます。エンターテインメントに振り切ったサウナ室と、落ち着いた和の情緒溢れる外気浴。この静と動のコントラストが、青森屋のサウナの真髄です。サウナシュランが認めた「革新性」と、青森の「伝統」が見事に調和した、日本屈指のコンセプトサウナと言えるでしょう。
施設全体が「青森」に染まる最高のホスピタリティ
青森屋の魅力は、サウナだけに留まりません。星野リゾートならではの質の高いサービスと、青森の魅力をこれでもかと詰め込んだ演出が随所に光ります。夕食には「のれそれ食堂」で青森の郷土料理をビュッフェスタイルで楽しめ、食後には毎日開催される「みちのく祭りや」で本物のねぶた祭のパフォーマンスを観劇できます。サウナで感じた祭りの高揚感を、そのまま夜のアクティビティへと繋げられるのです。
また、スタッフの温かいおもてなしや、津軽弁での案内なども、旅の気分を一層盛り上げてくれます。サウナー向けに用意された「サウナハット」や、風呂上がりのドリンクサービスなど、細やかな配慮も行き届いています。施設全体が一つの巨大なテーマパークのようになっており、サウナを通じて青森という土地をまるごと愛せるようになる、そんな不思議な魅力を持った場所です。
サウナシュランに選出されたことで、今後は全国からさらに多くのサウナーが訪れることが予想されます。宿泊してゆっくりと青森の文化に浸りながら、あの唯一無二のサウナ室で汗を流す。それは、人生で一度は体験しておくべき贅沢な時間です。青森の魂を感じる「ねぶたサウナ」で、最高のととのいを体験してみてください。
東北で次にサウナシュラン入りが期待される注目スポット

サウナシュランに選出された施設以外にも、東北にはプロサウナーたちが熱い視線を送る素晴らしいサウナが数多く存在します。特に、自然環境を活かしたアウトドアサウナや、オーナーの強いこだわりが反映されたプライベートサウナなどは、今後ランクインする可能性を十分に秘めています。
【宮城県】MARUMORI SAUNA(丸森町)の圧倒的な自然没入
宮城県丸森町にある「MARUMORI SAUNA」は、キャンプ場の中に佇む完全予約制のプライベートサウナです。ここが注目される最大の理由は、サウナ室のすぐ目の前を流れる清流を「天然の水風呂」として利用できる点にあります。フィンランド製の薪ストーブが生み出す、柔らかくも力強い熱気に包まれた後、そのまま川へとダイブする体験は、一度味わうと忘れられません。
季節ごとに表情を変える川の流れや、周囲を取り囲む深い森の音に包まれての外気浴は、究極のデジタルデトックスとなります。管理が行き届いた清潔な室内と、ワイルドな自然体験のバランスが絶妙で、多くの著名サウナーが「ここが宮城の最高峰」と絶賛しています。プライベート空間だからこそ、仲間内だけで心置きなくロウリュを楽しみ、語り合えるのも大きな魅力です。
現在はまだサウナシュランのトップ11には名を連ねていませんが、そのクオリティと希少性は間違いなく全国レベルです。地域コミュニティとも深く結びついており、地元食材を使ったBBQセットなどのオプションも充実しています。自然との一体感を最優先に考えるサウナーにとって、MARUMORI SAUNAは避けて通れない聖地の一つです。
【岩手県】ひづめゆ(紫波町)のウィスキングと深水風呂
岩手県紫波町にある「ひづめゆ」は、廃校跡地を再開発したエリアに誕生した、極めてモダンで洗練されたサウナ施設です。ここがサウナシュラン候補として期待されているのは、東北では珍しい「ウィスキング」の常設サービスがあるからです。ヴィヒタ(白樺の枝葉)を使って体を叩いたり仰いだりする本格的な施術は、深いリラクゼーションをもたらすと評判です。
また、水風呂の深さも岩手県内屈指を誇り、全身を一気に冷却できる設計になっています。セルフロウリュが可能なメインサウナは、広々としていながらも熱の回りが非常に良く、計算し尽くされた空間設計を感じさせます。施設全体がクリーンでスタイリッシュなデザインに統一されており、若者やクリエイター層からも高い支持を得ています。
さらに、同じ敷地内にはクラフトビールの醸造所もあり、サウナ上がりに出来立てのビールを楽しめるという、サウナーにとって最高の導線が確保されています。地域再生のモデルケースとしても注目されており、その志の高さと実力を兼ね備えた運営スタイルは、サウナシュランが好む「革新的な試み」そのものです。
東北各地で増え続けるユニークなアウトドアサウナ
これら以外にも、東北にはまだまだ魅力的なサウナが眠っています。例えば、秋田県の田沢湖畔で楽しむテントサウナや、山形県の月山(がっさん)の麓で湧き出る天然水を利用したサウナなど、その土地の「水」を主役にした施設が急増しています。これらは大規模な施設ではありませんが、サウナ体験の質においては、有名施設に勝るとも劣らないものがあります。
最近では、古い蔵をリノベーションしたサウナや、移動式のサウナバスなど、斬新なアイデアを形にする若手経営者も増えています。東北は冬の厳しさがある反面、それを逆手に取った「アバント(凍った湖に穴を開けて入る水風呂)」などの文化が根付く可能性も秘めており、サウナ文化の多様性が非常に豊かです。
サウナシュランという枠を超えて、自分の好みにぴったりの「隠れた名店」を探すのも、東北サウナ旅の醍醐味です。アクセスの不便な場所であっても、そこには苦労して行く価値のある「至高の蒸し」が待っています。常に進化を続ける東北のサウナシーンから、今後も目が離せません。
| 施設名 | 県名 | 主な特徴 | サウナシュラン実績 |
|---|---|---|---|
| スパメッツァ仙台 | 宮城県 | 伊達政宗をオマージュした圧倒的熱波とスケール | 2023年 第4位 |
| SUIDEN TERRAASSE | 山形県 | 水田に浮かぶような絶景と坂茂氏の建築美 | 2021年 第3位 |
| 星野リゾート 青森屋 | 青森県 | サウナ室内にねぶたが鎮座する圧倒的演出 | 2024年 ランクイン |
| MARUMORI SAUNA | 宮城県 | 完全貸切で清流を水風呂にするアウトドア体験 | 注目施設 |
| ひづめゆ | 岩手県 | 東北初の常設ウィスキングと深水風呂 | 注目施設 |
まとめ:サウナシュラン東北の名店で心も体もリフレッシュしよう
サウナシュラン東北というキーワードで紹介した数々の施設は、どれもその土地の個性を活かし、訪れる人に驚きと癒やしを与えてくれる名店ばかりです。宮城県の「スパメッツァ仙台」が誇る圧倒的なエンターテインメント性、山形県の「スイデンテラス」が提供する洗練された建築と風景の調和、そして青森県の「青森屋」が見せる伝統文化との融合。これらは、サウナという文化が単なる入浴を超え、新しい体験価値へと進化している証拠です。
東北地方の豊かな自然環境――澄んだ空気、清らかな水、そして静寂――は、サウナ本来の魅力を何倍にも引き立ててくれます。サウナシュランに選ばれた施設を目的地として旅を計画することは、自分自身の心身を整えるだけでなく、その土地の歴史や食、温かいホスピタリティに触れる素晴らしいきっかけにもなるはずです。
日々の忙しさを忘れ、東北の広大な空の下で深い「ととのい」を体験すれば、明日への新しい活力が湧いてくることでしょう。今回ご紹介した情報を参考に、ぜひあなたにとって最高のサウナ施設を見つけてみてください。東北の地で、最高の蒸し体験と感動的な風景があなたを待っています。



